こんにちは、マミネーです。
中古住宅、特に木造の戸建住宅は、築年数が古いものだと傾きが発生している場合があります。
一見問題がないように見えても実は傾いていて、知らずに生活し健康被害が起こることもあるそうですから深刻です。
しかし家の傾きを土台から解決するには、大掛かりな工事をしなければなりません。金額も期間もかかり大変です。
でも私たちは傾いた家でも快適に過ごすことができるようになりました。
それは部分的に水平リフォームをすることなんです。
このレポートでは
・私が体験した健康被害
・家が傾いていることで起こる問題
・傾きを解決した簡単なリフォーム
についてご紹介しています。
最後にはリフォームの金額もご紹介しています。もしよかったら傾きリフォームの参考にしてくださいね。
それでは体験レポートをどうぞ。
床の傾きで体感した健康被害
立ち話をしていただけで吐き気とめまい
私たちが中古戸建を契約するときの話し合いは、その中古戸建の2階で行いました。季節がちょうど夏で、もちろん空調設備もまだないため、1階よりは2階が風通しも良く涼しかったからです。
暑かったけど2階は意外と涼しかったね。
あれ?暑さにやられたかも。
ちゃんと水分補給はしていたし、暑すぎるほどでもなかったのですが。仕事の疲れもあったので、夏バテして気持ち悪くなったのかなとその時は思っていました。
でも一生を左右する自宅購入の話し合いに水を差したくなかったので、その場は何とか気合で乗り切りました。
本当に体調が悪いときは無理したらダメですよ。適度な休息をおススメします。
物件から出ると体調不良は治まった
クラクラしながらもニコニコと仮契約を済ませ、当時住んでいたマンションへ帰宅すると私はベッドに倒れこみました。
あれ?大丈夫?
だいじょばない。
そういえば、夏バテや熱中症は回復までに1週間程度時間がかかると聞いたことがあります。
まずいな、仕事も忙しいし何なら今家の契約してきたんだけど。やることいっぱいあるのに体調不良は困るなあ。どうしよう。
しかし30分から1時間ほど経つと、吐き気とめまいが治まってきたんです。ん?おかしいな?これ夏バテじゃないやつ?
紹介されていた建売住宅は、廊下にビー玉を転がすとゆっくりと転がっていく、傾きのある欠陥住宅でした。お住いの方は傾きを知らずに体調不良となり、工務店を訴えている内容だったと思います。そんな建売住宅もあるんだ怖いなと記憶に残った番組でした。
あれ?もしかしてさっきの家も傾いていたのかな。
気になった私は、もし家が傾いていた場合、体にどういう影響があるかを調べてみました。するとそこには、今自分が体験したような体調不良の症状が書かれていたのです。
ここでの体調不良はあくまでも私個人の体感です。個人差はあると思いますのでご了承ください。
家の傾きで起こる被害
ここでは家が傾いていることで考えられる、健康被害と建物被害についてまとめてみました。
1.健康被害【5選】
まずは健康被害に関してです。ほかにもたくさんあるとは思いますが。
ここでは例として5つご紹介します。
健康被害 | 内容 |
---|---|
①転倒や怪我 | 床や壁などの面が斜めになっているため、転倒や怪我をする危険性が高まります。 |
②心理的ストレス | 脳が傾きを感じ、ストレスを感じることがあります。また、部屋が歪んで見えたり、物が傾いているように見えたりすることで、不安や緊張感を感じることがあります。 |
③不眠症 | 傾いた家に住むことで、人は安眠できなくなることがあります。このため、不眠症や疲れがたまることがあります。 |
④首や背中の痛み | 身体のバランスを取ろうとして、首や背中の筋肉が過剰に緊張してしまうことがあります。その結果、首や背中の痛みが発生することがあります。 |
⑤吐き気やめまい | 身体のバランス感覚が崩れ、脳が正確な情報を受け取ることができなくなることで、吐き気やめまいの症状が出てしまうことがあります。 |
私が感じた体調不良は、【⑤吐き気やめまい】に当てはまると思われます。
人は傾いている場所で生活をすると心身にストレスがかかり体調不良の原因となる。
2.建物被害【5選】
次に建物被害についてです。
ここでも例として5つご紹介します。
建物被害 | 内容 |
---|---|
①倒壊リスク | 建物が倒壊する可能性があるため、人命にかかわる危険があります。 |
②内装 | 傾斜により、壁や天井などの内装が割れたり破損する可能性があります。 |
③ドアや窓 | ドアや窓が閉まりにくくなったり、閉まらなくなったりすることがあります。 |
④配管や配線 | 配管や配線が歪んで破損することがあり、水漏れや火災の原因になることがあります。 |
⑤経済的リスク | 傾いた建物は、修復するために大掛かりな工事が必要になることがあります。修復費用が高額になる可能性があるため、経済的なリスクがあります。 |
もし事前に傾きがあることを知っている場合は、特に【⑤経済的リスク】は覚悟をしておく必要があります。
傾いた家は倒壊の危険性や安全に生活できない可能性がある。
ただでさえ物件を購入するのにめちゃくちゃお金がかかるのに、その上修繕費用までかかるとなるともう大変です。
あの家傾いてないといいなあ。
しかしそんな願いも虚しく、このあと私たちは悲しい事実を知ることになるのでした。
傾き発覚からリフォームの決断まで
やはりか!住宅診断で床の傾きが発覚
私たちは物件の購入前に、住宅診断(ホームインスペクション)を実施しました。
この住宅診断とは、安心して中古住宅を購入できるように専門家である住宅診断士が家をチェックするものです。
住宅診断の重要性についてはこちらの記事でもご紹介しています。
私たちも不動産会社の方から住宅診断の重要性を説明してもらい、本契約前にチェックを行いました。
そして後日もらった報告書の中で、家の特定の場所(一部)が傾いていることが判明したのです。
マジで傾いてる~!
報告書によるとこの物件は昭和56年以前に建てられたものだったので、傾きはおろか新耐震基準に満たさない項目もありました。しかし満たさない項目はごく一部で、安全に生活できる耐震性は確保されていることが分かりました。
また心配だったドアや窓も、購入時点では問題なくスムーズに開け閉めできました。
どれくらいの傾きで体調不良になるのか
ところで私たちは調査で【部分的に8~15/1000程度の傾斜が見られる】と報告を受けたのですが。
8~15/1000の傾斜ってどれくらいの傾きなの?
私はこの数字を見ても全く想像がつきません。うう。
そこで傾斜角度と、角度による健康被害をまとめている文献を調べてみました。
傾斜角度 | 分数 | 健康障害 |
---|---|---|
0.29° | 5/1000 (=1/200) | 傾斜を感じる |
0.34° | 6/1000 (=1/167) | 不同沈下を意識する |
0.46° | 8/1000 (=1/125) | 傾斜に対して強い意識、苦情の多発(←うちはココ!) |
0.6°程度 | 1/100程度 | めまいや頭痛が生じて水平復元工事を行わざるを得ない |
この資料を見ると、弱い傾きであればすぐに体調不良につながることは少ないようです。
でも私たちの買った中古物件の傾きは、ちょうど実生活に悪い影響を与え始める角度です。このままでは大変です。
うちの物件の傾きは0.46°度。
無視することはできない角度。
人は0.46° 程度の傾きから、強い意識や体調不良を感じるようになる。
健康被害を解決するためにリフォームを決意
私たちの中古住宅の傾きは、建物には問題がありませんでしたが、やはり健康被害の可能性は見逃すことはできません。
水平リフォームしなければ!
しかし傾きを改善する工事は、多くの場合高額です。そもそも金銭負担を減らすために中古住宅を買うのに、リフォームでお金がかかってしまっては本末転倒です。
うーん、何とか安くリフォームできないかな。
そこでよく考えてみました。
廊下や階段は移動するだけです。普段坂道を歩くだけで、気分が悪くなったりはしないですよね。でも私が傾いている部屋にいて、気分が悪くなったのは事実です。ということは、改善すべきは部屋の傾きだけかもしれません。
ということで私たちは、傾きのある部屋の床だけをリフォームすることにしました。
建物に問題がなかったことが、住宅診断で事前にわかっていたから決断できています。
傾き改善リフォーム体験レポート
畳をフローリングへ【防音・断熱もUP】
今回傾きリフォームの対象となるのは、2階にある6畳の2部屋です。この部屋を水平にするぞ!
この2部屋は和室で、畳が敷き詰められていました。畳からフローリングへ変更するリフォームで水平に施工してもらえば、傾き改善になると考えたのです。
ただ、物件の販売前に不動産会社さんで畳を張り替えていたので、全部新品のきれいな畳でした。これを全部捨てないといけないと思うと、本当に残念でした。が背に腹は代えられません。勿体ないな、せっかくなら何かできないかな。あ、そうだ。
畳を全部はがすのなら、床下に断熱材をいれてもらうことはできますか?
もちろん大丈夫ですよ。
断熱材は高額なものではないし、施工もただ敷き詰めるだけなので、工事金額が跳ね上がることもないとのことでした。
もともとは断熱材の入っていない床だったので、ついでに防音・断熱力もアップすることができました。
こちらは実際の画像です。
画質が悪く申し訳ないです。
リフォーム後の写真をご覧いただくとよく分かるのですが、傾いた床に水平にフローリングを張ったので、部屋の壁にある巾木(はばき)が隠れてしまいました。つまりこれだけこの部屋が傾いていた証拠でもあります。
これで安心して2階の部屋で過ごせるようになりました。
ちなみに。この和室についてリフォームしたのは床だけで、ほかの収納部分はそのままで手を加えませんでした。不動産会社の方から、フローリングの部屋にふすまの収納はおかしいのではないか?と言われましたが、そこは気にしません。お客様を迎える部屋でもないですし。そう、金額は最小限で。便利であればそれでよし。
私たちの家づくりの考え方については、こちらでご紹介しています。
【金額公開】床の傾き改善リフォーム
それでは今回の床リフォームで実際にかかった費用をご紹介します。
【2階和室工事】 | 数量 | 単位 | 合計(円) |
---|---|---|---|
既存畳撤去処分 | 12.00 | 帖 | 18,000 |
季節床木下地組解体 | 24.00 | ㎡ | 60,000 |
床木下地組 | 24.00 | ㎡ | 60,000 |
フローリング張り | 24.00 | ㎡ | 156,000 |
床下断熱材 | 1.00 | 式 | 36,000 |
合計 | 330,000 |
一部屋あたり16.5万円でした。
畳からフローリングへ変更の費用相場はおよそ9〜35万円(6〜8畳)。相場からみても比較的安く済ませることができました。
ちなみに建物の基礎から水平にする大掛かりな工事になると、一般的な費用相場は200万円~が多いようです。
私たちのお願いしたリフォーム会社さんはとても親切だったのでラッキーでした。
まとめ 傾きを改善して健康な暮らしを
部屋の傾きは床のリフォームで安価に改善できる
最後にこのレポートのまとめです。
- 中古住宅に傾きが疑われる場合
- 傾きがあっても、建物に危険性がなかった場合
- もし傾いた建物で生活をすると
- マミネーんち 畳からフローリングへのリフォーム費用
中古住宅を購入することは、環境にもお財布にも良い選択だと思います。しかし傾きを知らずに住み、健康被害にあってしまっては本当に大変です。
もし傾きのある家でも住宅診断で安全性が確認できている場合は、部分的なリフォームで費用を抑えながら傾きを改善してみてはいかがでしょうか。
気に入った中古住宅で、健康に暮らすことができますように。
私たちのリフォーム体験がお役に立てたらうれしいです。
またほかのレポートでも私たちの体験談をご紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。
今日はマミネーんちにお越しいただきありがとうございました!
またのお越しをおまちしています☆
マミネー